東海市加木屋町倉池の内科、消化器内科、小児科、皮膚科 こいで内科医院

院内報 第63号 2020年 夏

院長のひとりごと

第63回「冬にむけて」

中国の思想のひとつに、戦国時代の兵法の書物が知られています。『孫氏』『呉氏』『尉繚子』と他4書が武経七書です。墨子もありますがまとまった書は読んでいません。秦の始皇帝の時代に活躍したようです。酒見賢一氏の『墨攻』に墨家教団が描かれています。コミックでも描かれました。
クラウゼヴィッツの『戦争論』は、岩波文庫から三分冊ででていますが、量が多く本箱にあたためたままです。
新型コロナウイルスとの闘いが続いています。この上、新型インフルエンザが重なると苦しい戦いになりそうです。世界中に広がっているため、逃げ場がなく。いつか、どこかで捕まりそうです。季節性のインフルエンザ(夏でもかかりますが)のように、ワクチンの接種と薬で対応できるようになれば良いのですが。
ここ数年インフルエンザの流行が短くなっています。子供も大人も、インフルエンザと診断されると、一定期間自宅安静となりました。つまり、登校も出社もできません。この仕組みが社会全体に定着したため、一時的には人手不足を起こしても吸収できる範囲におさまってきているようです。
今年の冬は、発熱患者さんの対処は困難をきわめそうです。発熱の原因はさまざまです。風邪、インフルエンザ、肺炎、腎盂腎炎、胆嚢炎、虫垂炎、膠原病など、一つ一つ否定していかなければいけません。新型コロナウイルスだけが命取りになるわけではありません。墨子の思想のなかで、兼愛と非攻というものがあります。区別することなくすべてを愛し、防衛のための戦いは否定せず、ひたすら守りぬくこととしています。
今年の東海市の特定健診は9月から来年2月までとなっています。
この間、インフルエンザ予防接種を10月から12月で終わらせます。誰も好き好んで病菌になりたいわけではなく、できるだけ軽いうちに対処したいと思っています。無駄な来院をへらすようお願いする事がふえそうです。よろしくお願いいたします。

詠子先生のいきいきアドバイス

第63回「本当に必要な医療」

この半年近くで、世界は大きく変わりました。新型コロナウイルスの感染拡大がここまで世界中で猛威を振るうことなど、1年前まで誰が予想したでしょうか。感染者数の増加だけでなく、このウイルスには厄介な点がたくさんあることがわかってきました。いったん感染して発症するとある一定の割合で大変重症化すること。その重症化のスピードがあまりにも早く、数日で死に至る呼吸不全など全身状態の悪化を引き起こすことも多いということ。世界中でいろいろな治験が試みられているけれど、まだ決定的に認証された治療薬やワクチンが確立されていないこと。またこれが厄介なことですが、無症状感染者が莫大に存在し、さらに他人への感染のピークが発症前の数日であること。先日、100年前のスペイン風邪流行時の世界中の対応を書いた本を読みましたが、現在世界で起きていることと何ら変わらない。マスクがどの程度有効なのか、手洗いや接触をどの程度保ったらよいのか。こんなに科学や医学が発達した現代でも、100年前と同じく人類は感染症に対して本当に無力だと再認識したところです。しかしここで考えねばならないのは、今回のこのパンデミックで以前から世界中に存在していたあらゆる格差が浮き彫りになったということです。国家間の格差だけでなく、個人個人の経済格差があらわになった国も多く見られます。また、これらが引き起こす民衆の生活不安に対応するべき政治のレベルの格差も浮き彫りになりました。他国の指導者の優劣ももちろんですが、国内においても地域の指導者の活躍が目覚ましかっと感じます。またもう一つ、今回のコロナ渦で本当に評価されたのは我が国の国民皆保険制度です。個人間の経済格差はあれども、とりあえず国民が平等に医療を受けられるこの制度があったからこそ、日本人の致死率が他国と比較して格段に低かったことです。(もちろんそれだけではなく、ウイルスの種類が異なる等の要因はあったとは考えられています。)また、日本の医療従事者たちの意識の高さや強い使命感も大きな要因だったと思います。今まで当たり前のように享受してきた恩恵を、これほど痛切に感じた時期はなかったかもしれません。一方、医療機関への通院を感染の可能性が高まると敬遠されるようになったことも事実です。だからこそ我々医療従事者は「患者さんたちにとって本当に必要な医療は何か」ということを考えていかねばなりません。余分な医療はもういらない。でも、本当にそのとき必要な医療も存在します。そんなことを肝に銘じて、初心に帰りひとりひとりの患者さんに丁寧に向き合うことが求められていると実感しています。

ナースのお仕事 第63回

みなさま、心身共にお疲れさまです。
1年の半分が過ぎ、いよいよ夏がやって来ます。
今年も暑さが厳しい夏となりそうです。
マスク着用で過ごす夏・・・!想像するだけでクラクラしてきますね。
巣ごもり生活…「マスクの作製」「DVD鑑賞」「ダイエットダンス(You Tube)」など、いろいろな楽しみ方を患者さんから伺ってます。インドアの趣味のない私…いろいろ参考にしていきたいと思います。
我が家(夫婦2人暮らしですが…)は夫婦ともに現場仕事なので、生活の変化はあまりなかったです。
通学路から聞こえる子どもたちの声、通園バスに泣きながら乗って行く孫、何気ない毎日の風景、このいつもの風景が止まらず続くことを願います。

膀胱炎

最近、膀胱炎の患者さんが増加しています。
私も以前、一度膀胱炎の経験があります。その時は旅行中で、血尿という症状まで出現しました。
排尿痛も強く、楽しい旅行のはずが…残念な旅行となってしまいました。
本院で膀胱炎と診断されると、抗生剤がほぼ全員の方に処方されます。(1週間程度)
膀胱炎症状が消失しても、菌は活動していることが多いので抗生剤は処方された分は飲みきってください。

予防するには

  • 水分を多めにとる
  • 排尿を我慢しない
  • 過労や冷えに注意する
  • 排便後、前から後ろに拭く
  • 体を清潔に保つ、免疫力を下げない

膀胱炎は繰り返すことも少なくなく、予防がとても大切です。

うけつけ通信 第63回

風しん抗体検査
今年度のクーポン券の送付が始まっています。
当院では抗体検査は予約制ではなく、診療時間内に受付をされた順番で行っております。
クーポン券と本人確認の取れる書類をお持ちのうえご来院ください。

室温について
換気のため、院内の窓を開けております。
暑い、寒いなどありましたら
スタッフにお声かけください。

待合室について
8月頃までは比較的空いていることが多いのですが、時間帯や曜日によっては混雑することがあります。混雑時には順番が来るまで、車での待機や外出していただいても大丈夫です。外出希望の場合は受付にその旨をお伝えください。
混雑状況が気になる方は、来院前に電話によるご確認をお願いします。

公衆電話
待合室の電話ですが、需要の減少に伴い撤去することになりました。
電話が必要な時は貸し出しを致しますので、ご遠慮なく受付までお伝えください。